かなりdisappointingな結果である。
政府観光局によると、前年比なんとマイナス27.8%, すなわち約30%減の621万9,000人。
先月ぐらいから少しは持ち直しているそうだが、なんせこの円高。楽観することもできまい。ましてや観光庁が提出していた「一万人外国人観光客無料招待チケット」の予算を、政府が今月に入って認めないことを決定。いったいこの国の政府は何を考えているのだろうか?
たかが10億円程度の予算を、なぜ組めないのか?
ただでさえ"Japan=Fukushima=nuclear=radiation-DANGEROUS, don't go" という放射能イメージが定着しつつある日本。それを起死回生させる名案こそが、この一万人フリーチケット。現に、数多くの海外メディアが関心を示していた。それが今になって出来ない、なんてことになるとJapanそのものが狼少年化してしまうではないか。
アメリカ合衆国のオバマ大統領は、今月19日、訪問先のDisneylandで"Tourism is the No.1 service that we export. No.1" と強調し、世界一の観光地を目指すことを宣言した。前の都知事選で、ぼくは「TOKYOを世界一の国際観光都市にする」とのスローガンを掲げ、Facebook page "世界をつなぐ都市、TOKYO" を立ち上げたが、これから高齢化が進む先進国が向かう方向は確実に現在の製造業からサービス業へとシフトしていかざるをえない。いや、そうなるのだ。
繰り返すが、この円高、ドル安、ユーロ安のなかで訪日してくれる欧米人は今後、そう多くはあるまい。しかも西洋からはフライト時間もかかる。アジアからの観光客に一番期待するところだが、どうであれ、すべてをひっくるめてこの「一万人チケット」を認めなかった政府側の責任は、極めて大きい。3000億円にものぼった義援金のうち、わずか10億円を使えばいいだけじゃないか。そもそも、海外の方々が贈ってくださった義援金だ。それを「鶴の恩返し」することが、日本の国家としての筋だろう。観光客が増えれば、被災地にもお金をいっぱい落としてくれるのだ。ホテルやお土産やさんへの経済効果もある。ましてや、来日中にFacebookでリアルタイムで「I'm in Kinkaku Temple! Amazing!」みたいな投稿を一万人がしてくれれば、その波及効果は測りし得ない。日本のイメージを上昇させることにつながるのだ。
ところが、である。
Wall Street Journal に、次のような記事が乗っていた。
日本政府観光局のロンドン支部のコメントに、少しは慰められる人がいるかもしれない。同支部の広報担当者、カイリー・クラーク氏は「世界中で数千人ががっかりすることは承知している。ただ、津波で破壊された都市、町、村がなお復興資金を必要としているときに、日本政府が無料航空券を提供すればどれだけ無神経に映ったか、ということをご理解いただきたい」と書いている。
実にレベルの低い、唾棄すべきコメントだ。”日本政府が無料航空券を提供すればどれだけ無神経に映ったか”というのは犬でも見抜けるウソで、実際は「世界に日本が無料航空券を提供すると宣言した後に、それをしないとなることこそが無神経かつ嘘つきに映る」ということに他ならない。
今日の産經新聞の朝刊に、「東京都の2,012年度予算には、液状化対策として5億円が組み込まれている」と小ちゃく記されていた。東京都でさえ、このように軽いフットワークで動いているのに、なぜ国はたかがその倍の金額を観光活性化のために用意できないのか? 繰り返すようだけど、義援金3000億円分のわずか10億円でいいんだぜ。もっとも拠出してくれた台湾(180億円)の人々には、「特別枠」として1000人プラスに用意して計11,000人に無料航空チケットを提供するのが筋だろう。そうやってJapanのイメージを活性化していくのだ。被災地に行ってくれた観光客は、現地にお金を落としてくれる。気に入ればリピーターになってくれる。長期的な目でみれば、10億円なんて屁みたいなものだ。なのに、国はこの程度のこともわからない。
はやく政権交代するしかない。
世界初、世界最高そして世界最速の高齢化社会が日本に襲いかかるなかで、我が国は産業の構造そのものを戦後ずっと続けてきた「製造業」から「観光サービス業」へとシフトしていかねばならないのだ。ましてや日本には、歴史、文化、伝統、岩盤浴、温泉、世界一多い「ミシュランガイド三ツ星レストラン」、ディズニーランドそしてナントいっても日本人特有の「おもてなしの心」があるのだ。これはとてつもない武器なんだ! こんな国、世界で一つしかないんだぜ。だからこそ将来性もある、可能性に満ちている。そこに投資しないでどうする?
ダルよ、アメリカ合衆国での「Japan Image Sales」は、君に任せた。
Thank you.
雄乃字